「気になる時計④」ロレックス(後編)です。
ロレックスの時計が欲しいと正規販売店に訪れ、望みの時計が手に入ることは宝くじに当たるのと同じだと言われています。
勿論、ロレックスのショーケースに時計が全くない訳ではなく様々な種類の時計が陳列されているのですが、その中にはプロフェッショナルモデルと呼ばれている「コスモグラフデイトナ」「サブマリーナ」「GMTマスターⅡ」「エクスプローラーⅠ」「エクスプローラーⅡ」「ディープシー」「シードゥエラー」・・・などを見かけることはありません。
多くの人がこのプロフェッショナルモデルを求めて正規店を訪れるのですが、まず出会うことも、購入することも出来ないのです。
何度か正規店に訪れたことがありますが、いまだかつて正規店でプロフェッショナルモデルを見たことないです。
そこで、並行輸入品や中古が選択肢となります。
多くのブランドの場合、並行輸入品は保障がなかったり、場合によってはコピー品が混ざっていたりするそうですが、定価より安く手に入ります。中古は傷や故障のリスクがありますが、やはり定価より安く手に入ります。
でもロレックスは違うのです。並行輸入品も中古も軒並み定価よりも高くなっていて、正規店で買うのが最も安いという逆転現象が起きていています。
例をあげると、今年のバーゼルワールドで発表された「GMTマスターⅡ青×黒ベゼルモデル」定価95万400円(予価)なのですが、現在の市場価格は230万円を超えています・・・汗。2倍以上です。
要するに、ロレックスには投資の対象とされている部分が多くあり、時計自体の価値もさることながら資産価値も重要視されています。
ただ、ロレックスはこの状況をよく思っていないらしく、転売しやすい状況で売らなかったり(保護シールを剥がしたり、サイズ調整を行わなかったら売らない・・・保護シールがあって、サイズ調整をしていないと“新品”として転売できるそうですが、使用していなくても保護シールなしの調整済みだと“中古”として扱われる)、在庫点数をコントロールしたりしているらしいです。
人気で店頭に並ぶとすぐに売れてしまうことや、在庫数のコントロールによって、なかなか正規店ではお目にかかれない状況が出来上がってしまっています。
最も困難であろう「デイトナ」というモデルを正規店で購入するために、毎日のようにロレックス正規店に通うことを「デイトナマラソン」というそうです。
店員と顔見知りになり、店長に顔を覚えてもらい、ある日“偶然”在庫がありましたと“裏”から「デイトナ」が出てきたという逸話があったり・・・。噂ですが、在庫は裏に置かれていてこの人なら売っていいと判断された人にだけ販売しているとかしていないとか・・・そんな都市伝説もまことしやかに語られています。
先日、ロレックスの店員さんに今年の新作「GMTマスターⅡ青×黒ベゼルモデル」店頭に並んだことがありますかと質問させて頂いたら、「店頭に出たことがある」とのお答えでした。
ただ、まだ一回だけでそれもすぐに売れてしまったそうです。そりゃ、そうだろうな。
次回入荷についても全く未定でわからないと・・・。
ロレックス恐るべし。
次回の「気になる時計⑤」はIWCです・・・お楽しみに。
byしんた