「おっさん時計」は最近になって機械式時計の魅力に突然目覚めてしまったおっさんが次なる一本を購入するために必要な知識を深めていくことを目標とした連載です。【毎週水曜日に更新】
昔、1000円・・・2000円位だったか、ホンダのNSXをモデルにしたラジコンカーを持っていました。2000円位のラジコンカーなので性能はしれていているし、ディティールもそこそこ、前後左右に動くだけで速度調節などできないようなラジコンでした。
ある日、NSXのヘッドライト(ダミー)にLEDを搭載させて本当に光らせたいと改造したことがあります。
とは言っても、本格的な改造ではなく電池ボックスや銅線、砲弾型LEDを買ってきてボディの内部に無理やり貼り付け、ヘッドライト部分にドリルで適当に穴をあけてLEDを無理やりねじ込むという図画工作的なものでした。
それでも薄暗い廊下を前方と照らしながら疾走するNSXがカッコよかったのを覚えています。
つまり発光=カッコいいという事です。
そして時計の発光、つまり今回は「ルミノバ」の話。
機械式時計は電源を持ちませんので、電球やLED、ELバックライト等の電気的な光源を使用することが出来ません。
かつては放射性物質を利用して光源を確保していましたが、人体に対する影響が大きいことから現在では安全が確保された一部を除いて使用されていません。
多くの時計メーカーが現在使用しているのは夜光塗料です。
夜光塗料とは光を吸収し蓄光することで暗闇でも光る塗料の事で、身の回りでも見かけたことがあるかもしれません。
高級腕時計を中心に採用されているのが日本の根本特殊化学株式会社の「ルミノバ」という塗料なのです。
「N夜光・スーパールミノーバ」通称でルミノバと呼ばれています。
ルミノバが優れているのは点に、従来の夜光塗料に使われていた放射性物質を一切使わずに、高輝度、長時間を実現したことにあります。
現在、日本は勿論、スイスや世界中の時計メーカーで採用されています。
蓄光なので、そんなに光らないのではないかと思うかもしれませんが、太陽光(紫外線)をちゃんと吸収させてあげると電気で光っているの?と思うくらい光ります。
ただ、蛍光灯等の光でも蓄光し光るのですが、紫外線が多くないと光が弱くなってしまうので、太陽光にしっかり当ててあげると本領を発揮してくれます。
次回、「ロレックスの身分証提示購入について考える」です・・・お楽しみに。
byしんた