「おっさんは腕時計がもう一本欲しい」は最近になって機械式時計の魅力に突然目覚めてしまったおっさんが次なる一本を購入するために必要な知識を深めていくことを目標とした連載です。【毎週水曜日に更新】
日付表示を「デイト」。
日付・曜日表示を「デイデイト」。
実はまだ種類があるのです。
月・日付・曜日表示できる機能を「フルカレンダー」と呼びます。「フルカレンダー」の付いた時計であれば今日が何月何日何曜日かが一目でわかる凄い機能なのです。
えっ、スマホを見ればすぐわかるって・・・それを言っちゃおしまいだ。
小さな腕時計の中のゼンマイと歯車とバネだけで時を刻み、月、日付、曜日まで表示できてしまう事を想うとロマンが溢れるでしょ。
そんな「デイト」「デイデイト」「フルカレンダー」には欠点というか決して逃れられない儀式があります。
1年を通じて月には30日の月もあれば、31日の月もあり、しかも交互に繰り返されているわけではありません。
日付の表示は短針が文字盤を2周(24時間)すると夜中の12時に日付が1日進みます。この日付は1~31までの数字を繰り返しているだけなので、4月30日の次にはありもしない4月31日になってしまいます。
この場合は手動で日付を直す必要があり、たとえ時計を止まらせることなく使用している人でも定期的にこの修正を行う必要があります。
しかし、この問題を解決した機能を持つ時計が世の中には存在し「アニュアル(年次)カレンダー」と呼ばれ自動的に30日の月と31日の月を判別し切り替えてくれます。
ただ、この「アニュアル(年次)カレンダー」でも2月と閏年には対応できず、年に1回は手動での修正を必要としますが、それすらも自動化した究極のカレンダー機能を持つ時計を「パーペチュアルカレンダー」といいます。
「パーペチュアルカレンダー」は機械式時計の最も複雑な機構の一つに数えられ、月の大小(30日、31日)は勿論、2月末日や閏年まで自動で判別し表示してくれるすごい機能なのです。
「アニュアル(年次)カレンダー」も「パーペチュアルカレンダー」もとても素晴らしい機能なのですが、搭載されている時計は安くても数百万円と値段も素晴らしい。
という事で便利機能てんこ盛りの「アニュアル(年次)カレンダー」「パーペチュアルカレンダー」は購入の候補!・・・からは除外されちゃいます。
更に言えば週末だけの使用となると例えどんな優れた機能が付いていても時計は止まってしまうので結局修正は必要となり、使用する上では大差がないかな~と思います。(個人的感想です(笑))
時刻合わせ(修正)が簡単なのは「ノンデイト(日付無)」で正解だと思います。
そう思って「ノンデイト」の時計を探していましが、色々あって結局「デイト」付の時計を購入し使用しています。日付合わせに色々と細かい決まり事(これについては長くなるので別の機会に・・・)があるのですが慣れればそんなに難しくはないかなと思う今日この頃です。
【おまけ】
「デイト」付の時計を使用して購入前には思いつかなかった以外な使い方です。
時計を外して暫くすると止まってしまうのですが、外してから日付が1日~2日進んで止まっていると「お、ちゃんと動いていたな」と感心したり、次の休みまで時間が空いた場合「4日で止まっているな、今日は10日だからそろそろ動かしてやるか」と敢えて動かしてあげたり。
そんな感じで時計とのコミュニケーションが円滑になります!
実用的な面も例にあげると、一部のメーカーのホームページにはオイル等の劣化を防ぐ為に“少なくとも1ヶ月に1回は巻き上げて(動かして)下さい”と勧めているところもあります。オメガを購入する際にも同様の事を勧められました。
動かさなくても大丈夫という話も聞いたことがありますので状況によって違いがあるかもしれませんが、時計なので定期的に使ってあげるのが最善でその際に止まっている日付を目安にしてみると良いのかもしれません。
次回は防水について、日常使用する上で避けては通れない重要な問題です・・・お楽しみに。
by しんた