「おっさん時計」は最近になって機械式時計の魅力に突然目覚めてしまったおっさんが次なる一本を購入するために必要な知識を深めていくことを目標とした連載です。【毎週水曜日に更新】
「時計の買い方(極めて個人的な)その2」
前回の続き、時計を買う時のこだわり耐磁性についてです。
機械式時計にとって磁気は大敵である。
時計は磁気を帯びてしまうと正確な時が刻めなくなります。そして、機械式時計は一度磁気帯びしてしまうと自然には治らないのです。
磁気帯びしてしまった場合は、時計屋さんに持ち込んで磁気抜きをしてもらうか、影響が深刻な場合は修理が必要となります。
スマホ、PC、スピーカー、ACアダプタなど、磁石を使っているものは勿論のこと電気を使用している物も磁力を発生しているので要注意です。
比耐磁性の時計でも、磁気を発生している物から10㎝以上離せれば影響をほとんど受けないそうです。また、JIS水準1種(4,800A/m)以上の耐磁性があれば5㎝以上離せばOKで、JIS水準2種(16,000A/m)であれば1㎝以上離せばOKという耐磁性になります。
耐磁性を強く打ち出している時計もあり、例えばロレックスのミルガウスはJIS水準2種を大きく上回る(80,000A/m)の耐磁性を誇っています。
現代の環境を考えれば全ての時計に耐磁性が備わっていてくれたらよいのですが、実際は耐磁性が無い、あるいは無いに等しい時計の方が多いのです。
確かに、スマホを手にしてその手首に時計を着けていても10㎝位は離れるので問題なく使えると思います。わざわざスピーカーの上に置いたりしない限り問題が無いようにも思われるかもしれません。
しかし、うっかりはあります。うっかりなんてしょっちゅうです。
疲れて帰ってきてうっかりスマホの真横に時計を置いて寝てしまったら・・・考えただけで身の毛よだつ思いです。
これから冬になってくると、電気カーペット、電気毛布が活躍しますが、これらも良くないそうです。時計を着けたままうっかり電気カーペットの上でうたた寝してしまったら!なんて恐ろしい。
ちなみにオメガのコーアクシャルマスタークロノメーターを搭載したモデルであれば1,200,000A/m(15,000ガウス)の耐磁性があり現在圧倒的な耐磁性でとっても安心です。
次回、「気になる時計⑨ TISOOT(ティソ)」です・・・お楽しみに。
byしんた